こんな症状、あなたならどうする?

こどもが痙攣?その時親はどうする??

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前項の続きになります。前項をご覧でない方はこちらを参照ください。

子どもが痙攣!熱性けいれんって何?

 

さて、お子さんがけいれんしてしまった。その時お母さん、お父さんに見てほしい・覚えておいてほしいポイントを書いていきます。

とその前に、、我が子がけいれんしたとき一番お母さん、お父さんが困ることはなんでしょうか。。。おそらく「救急車呼んだ方がいいのか!!?、呼ばない方がいいのか!!?」これじゃないでしょうか。

これは完全に個人的な意見ですが、初回のけいれんなら短かろうが、長かろうが救急車は呼んでよいのではないかと思っています。

やはりけいれんというのは、見ていてかなり怖い光景です。かわいい子供が白目であらぬ方向を向いて、ビクンビクンしている、しかも顔色が青くて息もしているかどうかわからない…ってかなり恐怖ですよね、死んじゃうかもって思うのは当然です。

病院の院内で入院しているこどもがけいれんすることも時にはあるのですが、看護師さんは大声で「けいれんしてます!!」と医者を呼んで、医者もダッシュで病室に集まって、こどもを処置室(緊急時は病室で治療をするより設備が整っている処置室へ連れていくことが通常です)へ連れていき、やれ点滴やら採血やらでお祭り状態になります。やっぱり看護師でも医者でもけいれんを目の前にすると怖いんです。

ですから、自分はけいれんなら救急車呼んでもいいよね、って思っています。(熱が出ただけで救急車呼んじゃう親御さんもいますから、それはどうかな?って思いますけどね)

 

さて話を戻しましょう。前項でも書いたように、熱性けいれんの多くは救急車で病院に到着した時には止まっていることが多いです。そのけいれんが単純型なのか、複雑型なのかは、けいれんの様子を見ていた人、つまりご両親から情報を得るしかないということになります。

小児科医はけいれんという触れ込みで病院に来たこどもを見た時、色々情報収集をするのですが、

自分の場合「真のけいれんかどうか」を確かめて、同時に「典型的な熱性けいれん=単純型なのか、非典型的な熱性けいれん=複雑型なのかを見分ける」という手順で情報収集をしています。この2点が「けいれんをみるときのポイント」になります。

~けいれんの前のポイント~

・そもそも熱があったか

・感染徴候(咳、鼻水、嘔吐、下痢)があったか

・流行している病気はあるか(インフルエンザなど)

熱がないけいれんの場合、鑑別診断(可能性のある原因疾患)がすごく増えますから、まずは熱があることを確認したいのが小児科医の気持ちでしょう。また、熱があるとすると熱の原因を突きとめておかないとその後の経過が予想できませんし、治療にも関係してきますので、感染徴候があるかどうかは大事です。また、インフルエンザだったりすると実は熱性けいれんと思っていたら急性脳症でしたということも無くは無いので、流行疾患に関する情報収集も大事です。

~けいれんの最中のポイント~

・眼は見開いていたか?受け答えができたか?

・持続時間はどのくらいか

・けいれんの形は?左右差はある?

・顔色、唇の色は悪かったか

まずは「真のけいれんかどうか」これは意外に大事です。熱性けいれんを良く起こす年齢を外れている学童以降のお子さんの場合、けいれんという訴えは実はヒステリーだったりすることもあります。多くのけいれんは、けいれんしている最中は目を見開いていることが多く、受け答えは基本的にはできません。またけいれんの最中は呼吸がかなり浅くなる(呼吸停止になることはまれです)ので、顔色・くちびるの色が青くなる(=チアノーゼと言います)事が多いです。これらを確認することで、真のけいれんらしいかどうかがわかります。

その上で、単純型か、複雑型かの判断になります。持続時間が長いけいれん、左右差があるけいれんは複雑型の特徴でした。

~けいれんの後のポイント~

・けいれん後、いつ頃から意識がもどったか

熱性けいれんが止まった後は、良くある経過としてはそのまま眠ってしまい、しばらくすると大泣きしながら起きて意識もしっかり醒めている、というものです。

けいれんが止まった直後に起きてスタスタ歩いた、とかいうと「ん??実はけいれんじゃないのかな?」と思いますし、病院に到着してからも覚醒していませんとかだと、「もしかしてけいれんが止まっていない??急性脳症か???」と自分的にはかなり心の中でアラートが鳴ります。

 

以上が、けいれんの前・最中・後でお母さん・お父さんに見ておいてほしい・覚えておいてほしいポイントになります。もし、万が一あなたのお子さんがけいれんしてしまった時、まずは救急車や自家用車で病院に行くことが大事ですが、けいれんの様子について少しでいいので注意して覚えておいてほしいです。それがお子さんを助ける・守る大事な情報になるかもしれません。

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