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RSウイルス感染症 自宅で可能な予防法5つとは?

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Dr.アシュア

RSウイルスの感染がだんだん増えてきています。毎年冬に流行すると言われているウイルスですが、小さいお子さんの入院の原因になることが多いウイルスと言われてます。

今回は、家庭でできるレベルのRSウイルスの予防法について根拠を示した方法を書いていこうと思います。

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はじめに~RSウイルスの基礎知識~

RSウイルスってどれくらい怖いの?

世界的にRS ウイルス感染は新生児期死亡原因の2.3%を占めていると報告されている。

Lozano R, Naghavi M, Foreman K, et al:Lancet. 2012 Dec 15;380(9859):2095-128.

RSウイルスは、生後1か月未満の新生児ちゃんや、1か月から1歳までの乳児だと重症化することがあり、入院の原因になることがあります。

この論文にある通り、結構悪さをしています。

 

RSウイルスっていつかかるの?

ほとんどすべての子どもは、2歳までに感染して、繰り返しかかることが普通。

Hall CB1:N Engl J Med. 2001 Jun 21;344(25):1917-28.

 

乳幼児がかかるウイルスの中でも代表的なウイルスの一つです。

シーズンに入ると、小児科病棟は、このRSウイルスや、インフルエンザウイルスの入院患者さんが常にいる状態になります。

 

どんな子どもが重症化するの?

これは、RSウイルスの予防薬のシナジス®の適応となっているお子さんの条件が参考になります。

いかに示したお子さんは、RSウイルスの予防薬 シナジス® が保健適応で使用できる=裏を返せば、RSウイルスにかかると重症化しやすいと言えます。

・在胎期間28週以下の早産で,12カ月齢以下のお子さん
・在胎期間29~35週の早産で,6カ月齢以下のお子さん
・過去6カ月以内に気管支肺異形成症(BPD)の治療を受けた24カ月齢以下のお子さん
・ 24カ月齢以下の血行動態に異常のある先天性心疾患(CHD)のお子さん
・ 24カ月齢以下の免疫不全を持つお子さん
・ 24カ月齢以下のダウン症候群のお子さん

RSウイルスの感染の広がり方は?

ウイルスを含んだ分泌物が、目の粘膜や鼻粘膜にくっつくことで、広がります。

ここから、直接目や鼻に分泌物が入らないようにすることで、感染を防ぐことができることが分かります。

 

またウイルスの生き残る力について、こんな文献があります。

RSVは数時間、手とかで生き残ることができる。

Hall CB1, et al:J Infect Dis. 1990 Dec;162(6):1283-90.

ウイルスを含んだ分泌物が、手にくっついて、それが目や鼻に入れば、感染してしまうという事ですね。

 

またこんな文献もあります。

RSウイルスに感染したヒトから、ウイルスは平均11日間排泄されている。

Munywoki PK, et al:Epidemiol Infect. 2015 Mar;143(4):804-12.

幼児のRSウイルス感染者の場合、ウイルスの排泄期間は、最大1か月続くことがある。

King JC Jr, et al:Pediatr Infect Dis J. 1993 Sep;12(9):733-9.

RSウイルスは、感染したお子さんから長く排泄されています。

ですから、症状が無くなって治ったとしても、周りにばらまいている可能性があります。

 

自宅で可能な、RSウイルスの予防方法とは?

いくつか文献から引っ張ってきた中だと、ホームケアで出来ることは以下の5点が有用そうです。

  • タバコの煙を避ける
  • 可能ならば、リスクが高い子どもはRSVシーズン中に集団保育を制限する
  • 咳エチケット(咳が出ているときはマスクをする)を徹底する

AAP Committee on Infectious Diseases:Pediatrics. 2014 Aug;134(2):e620-38. doi: 10.1542/peds.2014-1666.

  • リスクの高い乳児がいる家庭で、兄弟が咳・鼻水の症状がある場合、何をするにも手洗いを行うこと

Munywoki PK, et al:J Infect Dis. 2014 Jun 1;209(11):1685-92.

  • できれば母乳栄養を行った方がRSウイルスの感染のリスクが減らせる

Tregoning JS, Schwarze J:Clin Microbiol Rev 23: 74–98, 2010

 

まとめ

家庭でできるRSウイルス感染の予防法は、

タバコの煙を避ける、なるべく子どもの集まる場所に行かない、咳エチケットを守る、手洗いを入念に行う、出来れば母乳栄養を行う

でした。

Dr.アシュア
集団生活をさせないという方法は、ちょっと現実的には難しいかもしれませんが、

考え方を変えて、なるべく子ども集まる場所に行かないというやり方なら、普段の生活にも取り入れやすいと思いました。

以上となります。参考になれば、幸いです。

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